2011年1月札幌市の講座で使用された酒井先生の参考作品です。クリックで拡大します。
水をたらしこみで表現し、イルカをクレヨンでかく美しい作品ができます。成功率10割。1年生でも可能です。
準備 サインペン クレヨン 水彩絵の具セット一式 白画用紙 約32cm×46cmに切ったもの2枚
2011年1月北海道札幌市の酒井塾の講座と、酒井式専門誌「ソープル」をもとに制作しました。
大沼作例をもとに紹介します。
イルカのショーをWebで探しておく。大胆に飛び跳ねているのがよい。パソコンに取り込んでおき、大型テレビをパソコンにつないで子ども達に見せる。
見に行ったことがなかった子いるが躍動感のイメージがつかめるだろう。
見本作品も見せる。
これから、イルカが元気にショーをやっている、こういう絵をかきます。
乾燥に1〜2日(冬だと3日)かける。そのまま置いておけるように図工室を借り切るとよい。
たらしこみはかなりぬれるので新聞を1日分の厚みでしく。その上に画用紙を置く。
パレットに青・緑・黄色を多めに作って水とよく混ぜておく。赤も少し用意する。
一角にショーを見ている自分たちをかくところを決め、そこには色をたらさないようにする。(多少は大丈夫)
筆洗いの水をタップリこぼしてびしょびしょにし、大筆で伸ばす。
時間との勝負である。あっというまにしみ込んでいくので、大筆で全体に伸ばす。大筆は2本持ってもいい。
青・黄・緑を多めにたらしこむ。乾いてしまっているときは、大筆で水をたらす。(あくまでも最後の手段)。赤はアクセントとして多くしすぎないようにたらす。
低学年は給食カップなどに各色と大筆を用意しておき、6〜7人くらいの班ごとに呼んで作業させた。
意外に子ども達は大胆にやらないので、しみ込んでしまう。教師が手を取って手伝う必要のある子もいるだろうから、少人数で行った方が良いと思う。
乾いたら紙がよれよれになるので、新聞に挟んでおもりを乗せるか、アイロンをかけて平らにする。
別の白い画用紙を用意する。
イルカの顔と尻尾をつなぎます。
鼻先の長い顔を描いて、尻尾をかいてつないでみせる。
しかしこのつなぎ方は「冷凍のイルカ」です。生き生きとさせなければならない。
だから、とんでもないところに尻尾をかいてミョーンとつなぎます。
こんな形でもいいですね。
イルカをクレヨンですこしずつぬって、綿棒でこすります。
何匹か描いたら、気に入ったものを塗る
使う色は「緑・紫・茶」とのことだが、青もなかなかよかった。これをくるくる回すように塗る。さらに綿棒でくるくると細かいところへ伸ばしていく。
下の腹のほうは白く残しておく。(色によっては肌色も可)
塗り終わったら、黒をまた、くるくると重ねて、綿棒でこすっていく。
これは大変根気の要る作業である。1年生には励ましはもちろん、気力がなくなった子には中断をさせることも必要になった。集中してやらないと美しくならない。1時間は持たない子が多かった。
全匹とも同じ色もいいが違う色でも試すとよい。
気に入ったものを丁寧に切り取っていく。線の外側で切り取る。
切り取ったイルカを並べる。これには時間をタップリとる。子ども達と相談して行う。垂直水平を配すことを実演する。
イルカを途中で切り取ったりやぶったりして尻尾と頭だけを水面に出している姿を表現してもよい。
低学年の子には、「お話をしている並べ方」とか「おにごっこをしているんだね」「おはなしをしているんだよ」などというとよい。
配置が決まったら、のりをふちにつけて、がっちり糊付けする。
のりづけは時間をかけて指導する。新聞をしかせてから、全員に演示をし、さらに机間巡視で注意してみること。
あらかじめ空けておいたスページに、まず自分を描かせる。
サインペンを使って顔→顔の部品→体→手→つなぐ→足→つなぐ→服 の順にかくことを演示する。
顔は逆さ顔がよい。上から見ている場合はふつうの顔でよい。なお、顔の輪郭を先に描くのは、顔が巨大化するのを防ぐためである。
色はクレヨンで塗らせ、綿棒で小さいところを塗らせる。
@顔の輪郭からかく |
A顔のパーツをかく |
B体をかく |
C手をかく |
D肩と手をつなぐ |
E足をかいてつなぐ (作例はスペース的に無理があった) |
F友達や家族などを同じにかく |
Gクレヨンと綿棒で彩色する |
水しぶきを、薄めた青でさっとかくと、臨場感が出る。
実質6〜8時間を要する。1年生でも追試可能である。